文明と科学の進歩は,計測・制御技術,すなわち現象を観測する技術とそれを思いのままに操る技術の進歩に支えられています.万有引力から相対性理論,量子論に至るすべての自然科学の理論は,計測されたデータの精度の向上に伴って発達しました.
 私たちは,人類の最古からの研究テーマの1つである「熱と生命」を核として,様々な計測・制御技術の研究を行っています.それらは,とてもロマンティックでエキサイティングな研究です.

 
■ザゼンソウの発熱制御機構
◇ザゼンソウ(Symplocarpus foetidus)とは
岩手県を含む寒冷地に自生する植物.
氷点下を含む外気温度の変動にも関わらず,その体温を20℃程度に維持できる.
◇これまでの研究
発熱制御ダイナミクス(熱振動データ)から,世界で初めてカオス性(Zazen attractor)を抽出.
抽出した振動方程式によりザゼンソウ型制御アルゴリズムを同定.
◇これからの研究
発熱制御メカニズムのさらなる探索.
ザゼンソウ型制御アルゴリズムの性能評価.
  ザゼンソウの温度分布
Zazen attractor
 
■ZnOデバイス
◇ZnOとは
酸化物半導体であり,可視光に対しては透明であり紫外光は吸収するという性質を持つ.
励起子結合エネルギーが大きい(60 meV,GaN:21 meV,室温の熱エネルギー:26 meV)ため,GaN系材料よりも本質的に発光効率が高い.
◇これまでの研究
安価で消費電力が少ない高出力の紫外線発光ダイオード(UV-LED)の開発.現在30uWの発光強度.
安全,安価,高耐久,小型な光導電型紫外線(UV)センサの実現.現在試作品評価中.
◇これからの研究
UVセンサの応答特性改善.
高品質単結晶合成技術の確立.
  ZnO UV-LEDの発光
UV感度特性
 
■同期温度制御
◇同期温度制御とは
蛍の発光特性などに見られる自然界における同期現象メカニズムを応答した他ループ温度同期制御技術.
大面積平面温度制御装置やオートクレーブ等の温度制御に応用することを目指す.
◇これまでの研究
16ch平面温度制御アルゴリズムの開発.
4ch,2ゾーン温度制御アルゴリズムの開発.
◇これからの研究
制御特性の安定化と高速化の両立.
  16ch平面温度制御
4ch,2ゾーン温度制御